パロル舎版/画本宮澤賢治シリーズのお取り扱い終了について

かわうそ兄弟商會のロゴマークを描いてくださった小林敏也さんは、ライフワークとして「画本/宮澤賢治シリーズ」を制作しています。
画本シリーズ第一作「どんぐりと山猫」がパロル舎より出版されたのは1979年。以来、2000年出版の「蛙の消滅」まで、画本シリーズは15冊。ほかにも小型版の「ポラーノの広場」、「黄いろのトマト」、賢治詩をあつめた「賢治宇宙」など、宮澤賢治の言葉を画面に結晶させた小林敏也ワールドは、知る人ぞ知るロングセラー、根強いファンがたくさんいます。
紙やインクのひとつひとつ、印刷の行程のひとつひとつ、つまり、「本をつくる」過程のすべての段階に、小林敏也さん自身が深く関わってつくられた、「出版物」というよりは「工芸品」とよびたい本です。
2011年、版元のパロル舎が出版社として立ち行かなくなり、「画本シリーズ」は書店ではお買い求めいただけなくなりました。そのため、かわうそ兄弟商會では、ロゴデザインをしていただいたご縁から、かわうそのサイトで画本シリーズを紹介し、販売させていただいております。
2013年6月より、パロル舎版としては絶版の「雨ニモマケズ」「注文の多い料理店」の2冊が、好学社さんより復刊されることになりました。復刊に合わせ、パロル舎版の既刊本につきましても、児童書流通ネットワークを通じて、一般書店でもお買い求めいただけることになりました。
2019年、パロル舎版在庫についても好学社が取り扱いをはじめ数年が過ぎ、好学社の復刻版もほぼ全種類が揃っています。もはや入手しにくい状況ではなくなりましたので、わうそ兄弟商會の画本販売の役割は終了いたします。